代表プロフィール

 所  属

日本公認会計士協会近畿会
公認会計士登録番号 第10611号
近畿税理士会東支部
税理士登録番号 第73854号

 氏  名

羽原伊久雄(はばらいくお)

 生 年 月 日

昭和39年(1964年)4月11日

 趣  味

合唱(下手ですが)、ピアノ(下手ですが)

 家  族

4人

私  ⇒  会計事務所やってます

妻  ⇒  普通に会社勤めです

長女 ⇒  一人暮らししてましたけど、今は家に帰ってきて来てはります。

次女 ⇒  東京で仕事してます。住んでるのは川崎市、らしいです。

 好 き な 言 葉

あなたの与えるものがあなたの受け取るもの。

 好 き な 作 家

司馬遼太郎

「竜馬がゆく」はよかったです。30年くらい前によんだのですが、今でも立ち読みしては、震えてます。

公認会計士になるまで

子供の頃から算数が好きで数字には特別なこだわりを持って少年期を過ごしました。漠然と「将来は事務系の仕事をするようになるんだろうな~」と予測していました。

高校に入り硬式テニス部に入りました。高校自体は一応進学校だったのですが、硬式テニス部員は特別に成績が良いやつばかりがなぜか集まっていました。

高校生ですのでテストの点数を言い合ったりするのは日常でよくありましたが、そのレベルが私がついていけないくらい高かったのです。

テニス部なのに、その中にいると勉学でコンプレックスを感じるという摩訶不思議な現象でしたがこれが現実でした。

そんなこんなで良い思い出がないままに高校生活は終わり、希望大学に合格はしたもののコンプレックスは消えないままでした。

 

大学に入ると偏差値がどうとかテストの点数がどうとかを気にする風潮はまったくありませんでした。「卒業出来ればいいや~」「留年しなければいいんじゃないかぁ」みたいな空気だったのですが、それはそれで「そんな気持ちでのんべんだらりと過ごして卒業してしまっていいのか」という気持ちでした。

ほかの人があまり勉強しない中、わたしはかなりの時間を大学の授業の予習復習に使い、さらに「難易度が高い資格をとるのがいいのでは」と思うようになりました。

「コンプレックスを払拭するために資格をとることを目指す」という考えだったと思います。今から考えるとあまりにも不純な動機でしたが、強く自信になるものが欲しかったのです。

数字が好きだったこともあって難関の資格の中でも迷わず「公認会計士」を選びました。

大学4年間で必死で勉強、卒業して1年後の受験で合格しました。

涙が出るほどうれしかったのを覚えています。

 

監査法人に入社

すぐに監査法人に入社しました。

監査法人では上場企業の決算書をみて正しいかどうかを調査したり、ずっと監査をしていました。
非常にやりがいのある仕事に4年間携わらせてもらった、という思いでした。

しかし・・・

お客様としては、どうしても数千人単位で従業員を抱えているような規模の企業が多くなります。「監査」という性質上、当然と言えば当然ですが。そんな中で「これだけ大きい企業ばかりだと役員クラスと話するのはいいが経営の実態を把握するまでに行きつかない。あくまで机上の数字、表面上のことしか自分はわかっていないのだ。」ということをある時期から感じ出し、今度は徐々に、そのことに大きなストレスを感じるようになってきました。

それを解消するには「小さい企業、数人から数十人規模の企業を相手にしないと」と思い始めたのです。

 

税理士事務所で10年間

思い切って会計スタッフ10名程度の小さな税理士事務所に転職しました。

お客様となる企業の従業員数は数人のところが圧倒的に多く、一番多い企業で数十人まで、という中小企業、いや小企業ばかりがお客様になりました。

そうすると経営者と直接話することが俄然増えてきます。

小さい企業様の経営者のお話は非常におもしろいものでした。

創業して1年以内で軌道に乗った企業なんてひとつもありません。数年以上かけての紆余曲折話はわたしにとってはすごく刺激的だったのです。

そしてその中でも大失敗した中から起死回生の策をどう打ってきたのか、という体験を聞かせていただくことは私にとっては本当に学ぶことが多かったものです。

事務所設立

結局は、途中一度の転職を得ながらも、税理士事務所で通算23年もの間勤務することになります。経営者とお話しながら一緒になって改善策を考えることは私にとってかけがえのない経験となり大きな力を与えてくれたのです。

しかし私は税理士事務所を退職しました。平成26年4月のことです。

この時、私は37歳での独り立ちでした。

「サラリーマンのままでいると、どんなに頑張っても自分の成果として残せることは限られている」と思ったのです。最後は何をして終わろうか、そう考えると自分の人生がもったいないと思うようになりました。公認会計士としての資格と、税理士事務所勤務での経験を生かして、築き上げたものを使いきって残りの人生を頑張ってみよう、そう決心して私は自身が代表となる会計事務所をスタートさせました。

独立に当って私は真っ先に経営理念、経営方針をつくりました。
経営理念は「会計事務所を通じて社会に貢献する」。

2つの内容があり、1つはお客様に対して、もう一つはスタッフに対してのものです。
「税務業務、経理・総務業務を通して、事業の成長発展をサポートする」。
お客様に対する私の理念です。
スタッフに対しては「精鋭スタッフに、柔軟な勤務態度により、より働きやすい環境を提供する」にしました。

経営方針は、「経営理念を実現するために、適正な利潤を追求し、その分配や再投資により、水準の高いサービスを提供する」。
いかにしてお客様にサービスを提供できるか、サービスに対する思いを記したつもりです。

数字に魂を込めて

勤務時代に培った「上司にきちんと説明する」あるいは「説得する」ということが、公認会計士として独立した私をすぐに助けてくれました。
経営者は、その会社の数字を提供すると、必ずその数字の根拠を要求してくるのです。安易な説明では納得してくれないのです。簡単に説明しようとすると怒りを買います。

業績から出てきた数字は、その会社が生み出したものですから、その会社を熟知した人間でないと説明しいくいところがあります。

しかし外部の人間ではなく、内部の人間として、経営者を自分の上司としてとらまえればうまくいくのではと考えた私は、かつて上司にそうしたように、根拠を割り出し分析して説明をし説得をしました。

そうすると、経営者の理解は早かったのです。経営者を、あるいは会社をサポートするためには、外部の人間として客観的に数字に取り組んでいてはうまくいかない。経営者を上司としてイメージし、会社に所属する人間のようにして取り組めば、見えない部分も見えてくるはず。わからないところも理解出来てきます。
本当にその事業所の人間という気持ちで経営者と一体となって数字に取り組むことが重要なのだと悟りました。

 

しかし、当然ながら、説明するだけではその会社をサポート出来ません。
言わなければならないことはきちんと伝える。その時だけは公認会計士としての自分の立場を明確にして発言するのが大事です。

わたしが最低限これだけは、ということで力を入れて説明したのが「このままの経営を続けていくと〇〇ヵ月先には資金が足らなくなりますよ」ということです。意外に感じられるかもしれませんが、それがわかってない経営者が多いのです。日々の忙しさで目先のことしかわからなくなっているのでしょう。

会計士の立場で物事を判断していくとどうしても数字だけで判断して冷たい対応になります。それでは顧客に満足してもらえないのです。通知するだけで終わってしまうのです。

各企業当り前ですがそれぞれ経営事情が違います、会計士として強引に数字をとらえ、数字を伝えていては、それぞれの経営者は理解出来ないこともあるし納得してくれないこともあります。まして問題点を分析することなど到底出来ないのです。

しかしお客様の立場に合わせて数字を考えれば、それぞれの問題点を指摘出来るし、回答を与えることも出来ます。それが、本当のサポートではないかと私は思い、実行をすることにしました。

言葉ではたやすいが行うことは決してたやすいことではありません。お客様の立場に合わせるということは、ともすれば自らの立場を見失うことにつながることにもなります。お客様に喜んでいただける代わりに公認会計士としての立場を危うくするおそれもありました。

 

だが、お客様に迎合するならそうでしょうが、公認会計士としての自らの立場を的確に明確にして数字に取り組めば大丈夫だ。私はそう考え真摯に向き合いました。それが功を奏したのか、気難しい経営者も次第に私を評価してもらえるようになってきました。そんなふうにしていると徐々にお客様からの評価も高まり、ご紹介だけでお客様の数が増えていきました。

経験を積み重ねていくと数字の裏の世界が微妙に見えるようになってきました。そうすると数字は生き物のように見えてきました。

許容範囲の中で思いを込めて会計書類、計算書類を作る。真面目に記帳するだけでなく、その中で予算や目標を持って取り組む。そうすれば全体のモチベーションがぐんと上がっていく。数字を作ってその数字に魂を込める。これが数字を扱う人間には大切なことではないかと考え、私はそれを実行に移しているつもりです。

 

数字に現れる予兆、前兆

その会社の数字の表を見ると、予兆、前兆は必ず現れます、それを会計士の立場で申し上げるのですが、その時はわかってもらえないことも少なからずあります。でも逆に1年も経つとその通りになる場合もよくあるのです。数字は正直です。

預言者ではありませんが、数字を見ていると予測出来ることがたくさんあります。そうして今の会社の立ち位置から先を見据えてアドバイスが可能になると思います。

そして繰り返しになりますが、「このままの経営を続けていくと〇〇ヵ月先には資金が足らなくなりますよ」ということは最低限申し上げることにしています。それがわかってない経営者が多いからです。日々の忙しさで目先のことしかわからなくなっているのです。

しかしそれは早めに手を打てばあわてることもありません。

短期的には融資を受けるための銀行への根回し、中期的には回収&支払いサイトの見直し、販売単価の見直し、仕入価格の見直し、販売促進策の見直し、固定経費の削減を、長期的には提供する商品とサービスの見直し、事業全体の見直し、経営戦略の再構築、ということになりますが、それを私が出来る限り助言していくように努めています。

経営者は、従業員の力を束ねて的確なマネジメントを行うのが仕事です。

私たちの立場としても、時によって耳の痛い話をするかもしれませんが、経営の数字だけでなく、それ以外のことも非常に大切です。そういう意味で、思うことを遠慮なくどんどん申し上げてお聞きいただきたいと思っています。